高畑耕治の詩


投げやりそれでも、
  ふぁいとのうた

     ☆ ぴろろん星人さんに





あたま
冴え冴え
 ( そうか
  このあたま
  星空なのか )
夜通し感じていよう

売れない詩人が夢でした
思春期の第一歩から
投げやりなひと
 ( 投げやり
  へんな言葉
  ぷ )
こころの底から愛し愛されたい
愛おしみ悲しみこころ痛めてあげく
弱り疲れ果て倦んだ
投げやりのあぶく
ぷくぷく

あなた何歳?
五十一歳
 ( おそろしや
  よく生きながらえたな )
こころ十四歳でありつづけたこと
そのことだけがわたしの
誇り
 ( 埃? )

自分の年齢さえ
どうでもいいひと
 ( そうか
  うん
  とても成長したな
  悲しいひとだな )
わたしの度量をこえて
生き過ぎてたぶん

殺伐社会で生き延びる知恵
こころに着ぐるみ鎧とマスク
無感覚無頓着でやり過ごす
たとえ時間の浪費であろうとも
 ( つらいならつらいと
  言ったほうがいいなたぶん
  自分だけのためでもたぶん )
憂鬱悲しく苦しくつらいとばかりの
疲れたわたし
不幸なのかな?

かもしれないけど
こんなわたしであっても
あなた優しく声
かけてくださった
ふぁいと
 ( ぷくぷくあぶくの
  虚しさに負けず脆さに甘えず
  つぶやくんだわたしも )
ふぁいと

こころそうでしかありえなくても
投げやりに徹してわたしを
生きよう
お腹こころ痛め生み育ててくれた母
 ( 弱音吐きました
  ごめんなさい )
与えてくれたいま
大切にしよう
こころある優しいひと感じ
声に耳澄まし
この身砕こう
与えられた最期まで

眠り
目覚められたら
弱音吐きつつ
生き延び
 ( 好き
  大切
  愛しい
  いのち
  感じる一瞬を )
生き
愛そう
 ( 永遠の無
  想いながらも )
与えられた一瞬
捨てず
 ( 売れない詩人の
  投げやりな
  夢 )
優しいあなたのこころに
こだましたいと
 ( けんめいにわたしも
  生きます )

ふぁいと




* ルビ 愛しい: いとしい



「 投げやりそれでも、ふぁいとのうた 」( 了 )

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