高畑耕治の詩


かなしみまみれの、
 なんでやねん


かなしいかなしいかなしい て
飽きるまで疲れ切るまでわめけば
ええやん
かなしいねん
ほんま どうにもならん
たまらん
 ( うつとは何?
  ――正気であること )
なんでこんなにかなしいねん

なんでここにおんねん
 ( そんなもんわかるか )
死にたい生きたいゆうてんねん

 ( いつも近くにいてほしい
  ひと )
悲しい哀しい
愛しい て
 ( 生きていてほしい
  ひと )
ゆえるうちはまだ
死なん

生きてんねん

愛してくれへん
 ( そやからやろか?
  あなたを )

愛してまうんや

 

  同反歌


このまま死んでもたら
卵のときから
食べてきたみんなに
恥かしやろ
 ( 生きたいのに生きられない
  生きもの )
なんでおまえなんかになってもたんや て
救われようもないやろ
捨てたら
あかん

 ( 生きたいのに生きられない
  ひと )
なんでやねん
ほんま
なんでやねん て
かなしいかなしいかなしい て
生きものの
ひとの
かなしみ
 ( このつかのま )
歌うんや

ねておきて悲しい哀しい愛しい
ゆうて
ねておきてねておきて いやでも
眠るんや
 ( えいえんに )

かなしみまみれ
生まれたまんま
えんえんえんえん
響かせるんや
 ( 泣いてるだけやて? )
そやで
ひとやもん


 ( 泣いたらええやん )
涙のひかりで

微笑も


   

   * 愛しいの読み:かなしい

「 かなしみまみれの、なんでやねん 」( 了 )

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