高畑耕治の詩


あわ、赤く



静脈毛細血管のすみずみ末端まで
ひろがり淀みふさぐ疲労
抗うこともできない夜

沈んでゆく
重みであるばかりの
鉛の夜

感じるのは
まだわたし
生きてるひと
なんだ

ぶくぶく
あぶくまだ

浮かぶかなもう
浮かばないかな

かえろう
赤鮮やかな
赤血球に

あわあわしくまた
生きめやも

ねがい

ぷく




「 あわ、赤く 」( 了 )

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