高畑耕治の詩


流れ星、四つ葉の



夕ぐれあの紅いひかりに溶け
いまいるんだ流れ星たち
夜空であおうね

星でなく人であることが
ひどくゆううつ
つらく悲しい夜
流れ星にあいにゆく
願いごと胸にひめて

雲の裂け目にさがした
寒いのはとても苦手
凍えながらがまんして

強く冷たい風
この星おおう汚れ
吹き飛ばしてくれたの?
こんなわたしこんな醜い社会の
戦闘機やかましく
ミサイルばかり舞い散る
穢された夜空に

 ≫☆

流れ星

どうして
あんなにきれいに

  ≫☆

好きなのはたいせつなのはわたし
流れ星だから

   ≫☆

きれいじゃなくても
憧れ燃えて

    ≫☆

流れ消える
一瞬
ああ
なにもいえずただ
あなた想った

四つみつけた
流れ星

ささやききこえた
願いさえぎるものなんて
なにもないって

四つ葉
流れ星のクローバー

悲しみ苦しみもりだくさんでも
たいせつなひと
たいせつな想い
てんでばらばら美しく
愛おしい

どこに向けてかわからなくても
なんだかまだ
いえるから
いいたい

ありがと

訪れてくれた
しあわせ星

もう消えない

  ☆
 ☆ ☆
  ☆




* ルビ 汚れ: よごれ。穢された: けがされた。



「 流れ星、四つ葉の 」( 了 )

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