高畑耕治の詩


ソナタ、えいえんの



   星のソナタ


このピアノ・ソナタの音色のかなしみ
ふりしきる星うすれゆく流れ星の
さよならのしずくとしか
もうおもえませんでした

星さがしてこころ
はるか
あおぎ
さやぎます

星に
あいたい
あなたに
あいたい

あの日の
涙わすれない

響きとなりやがてわたしも
流れゆきます



   深海の星


えいえんの
宇宙にわたし
深海魚

果てもなく
回遊したくて

できずどこやら
底なしの海の深み
美しくなくとも
うまれたままありのまま

あてどなく
群遊する星を
恋い

ひかりに
焦がれ

ぷく



   えいえん


かぎりなくむのままむいしきのまま

あいするひとはかなくほのかに
かんじつづけていられる

えいえん

ならすくわれる
きがする

きよらかな響きの
やすらかな音色の

かぎりなくむおんの

ソナタ

えいえんの
あいの




「 ソナタ、えいえんの 」( 了 )

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