高畑耕治の詩


野の花、星の花

もう
なにも想わず ただ
求めずにはいられないあなたを
求めるだけ

この小さな星の花のうえ
( 動物を食らう獣だけれど )
息つめ死に物狂いに
交わりあわずにはいられない
ふたり
( かまきりに負けない )

あなたの化粧おちた裸の
生まれたままの
生きた歳月に洗われた顔が
愛しく 愛おしく
( 人だから )
愛しく 心
痛い

  愛してる

風にあなたと揺れていたい
( 野の花になりたい )

  好き

ささやいて
宇宙に



   * 3連4行目ルビ:( いと )しく
   * 3連6行目ルビ:( かな )しく

「 野の花、星の花 」( 了 )

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