高畑耕治の詩


さがしています


残されて 悲しい
沁みて 少し
疲れました

お父さん
お父さんがわけもわからず急にもう
いない なんて 

澄んだ空のあおに
小川のせせらぎ
小鳥の歌
小さな草花の笑顔に
好きだった讃美歌に 

どこだかわからない けど でも
その
あたりに
なんだかななめにかすれ かすんでる
ひかりに溶けて
お父さん 今もそばに
いてくれてますか?

この世からずれてしまったのか ぼくも
外から眺めているのか
見えるものみんな
ほんの少し向こう
手を伸ばすと届きそう でも
さわれない それが
いいのかわるいのかどうでもよいのか

生きても死んでもいつまでもぼくはあなたの
こども そやから

こどもやから
呼んでまうねん
さがしてまうねん
どうしょうもないやろ
そうしてまうねん

お父さんなんで

こんなはよう
死んでもたん?
どこ行ってもたん?

どこへ行ってもたん?


「 さがしています 」( 了 )

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