高畑耕治の詩


紅葉と柿と、雪とゆり





  1.竪琴


秋風ハープかろやかに
透明琴線つまびけば
木の葉たち、頰あからめて
オルゴール
山すそから
頂へ
     あか
    朱
   紅
  赤
 赫く
燃えあがる
竪琴
音階グラデーション




  2.秋の実



ついばまれ真朱に、柿熟れる




  3.赤いみち



山のみち
生きてきたみち
紅葉みち
あの日につながる
赤いトンネル
くぐりぬけ

散りゆくさきに
白銀紅葉




  4.滝の花



滝、散り落ちる冬の飛沫の
清冽のほとり

捧げられ
活けられ息する
白ゆり

静けさ
眩しく




  5.星すがた



落ち葉も
温色淡くふりつもり
パステルカラーの
点描画

やがて舞いおりやわらかに
くちづけてくださる、かならず
雪の、星すがたの
ゆり




※読み 竪琴:たてごと。朱紅赤赫:あかあかあかあか。
真朱:まあか。紅葉:もみじ。飛沫:しぶき。



「 紅葉と柿と、雪とゆり 」( 了 )

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