うっすら水色の空
夕焼け空へ星空へ
開かれ咲き深まる
赤むらさき
青むらさきに
仰げば星涙流れる
球天は
おおきなまるみ
やわらかな
星空リンドウ
包み込まれ
抱かれてわたしは
小びと
花びらのひだ
星織りの階調に
ひそやかなしめりの
海潮音
育まれた子宮
潮の香り
しぶき
なつかしく
遥かな
あの
宿された日の
青むらさきの
胸さわぎ
愛する花の
子守歌を聴く
星の香粉ちりばめられたいちまいの
球天はおおきな
リンドウの花びら
星の軌跡に点滅する
星の花粉のまばたき文字
読み解かれるまにまに
きえてゆきながら
雪の子のささやきのよう
やさしく
背かれ 見捨てられ あなたが
悲しんでいるけれど
わたしはいつも
いつまでも あなたを
愛します あいします
あい し て
い ま す
わたしは疲れはててしまいましたけれども
生まれうちふるえ歌いつづけます
生まれ死ぬまで死んでも星空
悲しむあなたを
愛しています
リンドウ
初恋のように
ほんとうに美しい曲想は
こねあげられるものでなくふいに
ふりそそぐもの
授けられるもの
幸せはあなたを
避けていたんじゃないよ
絶えずあなたに
ふりそそいでいる けれど
あなたには まだ
気づけなかった
それだけ
あなたもわたしもリンドウの
花びらの滴
流れ星
奏でられている透明旋律の
宇宙おんぷの
あめ玉のように
パラレルワールドの
パラソルに
弾けはねる
軽やかな
水玉のように
悲しみしっている
あなたになら
リンドウの青むらさき
染まるこの花のうた
聴きとってくださる
あなたになら
星色の 草の間で
息ひそめ
みつけられたい
みつめられたいと
待ちのぞんでいる
四つ葉の
流星群
どこにかある
ほんとうの
シアワセ
曲想美しく
澄みわたる
リンドウの
花の調べ
星音の
旋律
羽音静かに
訪れるよ
天頂から
眩しく
ふりしきるよ
ふいに
あなたに