海のなみ空のなみ白の果て
波と潮騒、
チドリたちと
遊んでる
海のしらべ
風のしらべ
砂のしらべ
ふうもん
波のおと
あしあと
潮風に抱き寄せられ
寄せ返す波に誘われ
帰る街も
人ごみも忘れて
チドリたちと
ゆこうどこへ
ゆこう
海は物語
夜空のなぎさにも
白い貝殻
星
ひとつぶひとつぶ
ひかり
いつしか
なみの
あわ
くりかえし
波に洗われ
砂に埋もれ、また
現れ夕陽に
かがやく
貝殻に
ほんのすこし
むかし
いのち
生きていたんだ と
かたちまねた
手のひらに
そっと
つつむ
死んで貝
貝殻のかけら
夜空の海まで
昇天し
涙
流すのか
銀河巻貝
悲しく
泣いて
この砂浜にまで
零れ落ちたのか
どちらもほんとに
あったこと
夜空とこの地の
波うちぎわの
きらめき と
潮騒ばかりが
伝えてくれる
今も昔
忘れられない
物語
どこまでも
なぎさ
海風
波と砂に
くちづけ
風紋の
五線譜に
砂色音楽
いちどかぎり
くりかえし
しるす
さようなら
波うちぎわ
ふりかえれば
波と砂の
おんぷ
あわつぶ
奏であう
星 星
星
星
星
星音の
天の川
悲しい記憶の
お花畑
はげしく
どうしようもなく
咲き散り
きらめく
岸辺の樹林の
緑にかかる
うす紫の
貝殻
ヤマフジの
風鈴
風にゆれ
風にぬれ
波色の
花房の
音
ゆららゆらめき
水平線の
あわいへ
とけて
ゆく