別ればかりをさだめられた生きもの、
奪いあうことを強いられた生きもの、
人であっても。
からだとこころの宇宙を、
美しい音楽の、響きそのもの、
透明音の奏でられてゆく
無限時空とし。
一枚の絵の、果てのないむこう側、
彼方の物語へ拡がり、光と風の
輝き、息づく色彩の、
無限階調として。
感じたなら、
なにもこわくない。
世界もろとも、生き果てても、
おそれることは、もうなにもない、と。
耳もと、
やわらかなひかりの息吹、
風に、
囁かれている、
気がする。
絶望さえ、
希望
小鳥のように
美
生と死の彼方へ翔る天の川、
かけがいのないもの。
絶滅しませんように
愛するひと
死に、別れても
そばに、
いまも、いつも、
これからも、
いて
くれる
透明の、
美に、
すこしでも、
ちかづけるのなら、
よろこびでない
悲しみでも
いい
クルシミばかりはカンベンして
ほしい、つらすぎない、
弱いわたしにも、
耐えられる
悲しみで
いい