恋人の
愛しい人の
母の
子たちの
こねこわんこの
笑み
と
かなしみ
の
あの
かお
息づかい
と
体温
そばに
あって
と
その
やるせないおもいだけを
うたに
見えるか見えないかわからないほど
聞こえるか聞こえないかわからないほど
触れられたか触れたかわからないほど
あるかないかわからない
いのちのかなしみの
かすかな風
どこへともなく
澄みのぼりきえてゆく
うたを
あるかないかの
無限の永遠の交わりの
煉獄の地獄のこの天獄の
ひとときに
ひっそりと
ひとらしく
ざんこくな
でもやさしく
きたなさのやみに
きれいな
いちりんの
うたの
花を