高畑耕治の詩


国を葬る



9月27日は大切な人の
誕生日
こころから
色とりどりの
花束で
太陽のひかりと星たちの歌声で
お祝いしよう

9月27日は
宿ってくれたおなかの
大切ないのちのおかおと
初めて見つめあう日
産声にささやきかえし
微笑みあう日
待ち遠しい幸せの日

9月27日は
戦場に連れ去られ
死の淵にさらされている
愛しい大切なあの人が
戦闘から解放される日
怯えずにやっと
抱きあえる日
手と手結んで
町の道お散歩できる日

9月27日はなつかしい
故郷に帰れる日
あの大好きな海を
取り戻しはじめる日
あたりまえだった時間
原発に奪われた大切な人
悲しみ
静かに想う日

9月27日は
大切な人とわたしの日
誰にもじゃまされず
こころとこころの
花香らせ
愛しあう日

9月27日は汚い政治屋に
アッカンベーする日
国を葬る日

不平等なく不正なく
基本的人権が遵守される法治福祉社会で
国家に脅かされず強制されず邪魔されず
過ごしたい時間をあたりまえに過ごす一日

9月27日は
誰にも奪わせない
わたしの
毎日の
一日





「 国を葬る 」( 了 )

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