高畑耕治の詩


星花火



冬の蚊、だか、
冬のハエ、だか、
さびしいタイトルの
詩だか短編小説だか、
あった気がする

冬の花火。
なんだか誰か
名文を
書いてた
気もする

街路樹も
ふらんすの
ろくでなしの
ランボー詩集
イルミナシオン

夜空には
ひろく
ふかく

凍る涙か
あいもかわらず
かなしくもきれい

冬の

星花火。

そうだ
星は
あそこで
熱く
燃えて まだいるか
燃えて もう死んでいるはず

光の速度で
ゆっくりいま
この星に
ことづけくれてると
科学は断言する

でもほら

あそこで

凍え
ふるえ
滅び散り
凍ってしまう
線香花火の
滴にしか

このこころには
みえないよ

美しい
涙つぶにしか







けせらせら
それはそれ

こころは
真冬夜空

だから
だと

如是我聞
そんなふうに
わたしは聞いた

遠い昔からずっと
語り継がれている
気がする




*読み 星花火: ほしはなび。如是我聞: にょぜがもん



「 星花火 」( 了 )

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