高畑耕治の詩


ゆめ ゆ き



コロナにいじめられないよう
白いマスクにちいさな顔じゅう
おおわれても
おおきな声で
モンシロチョウチョのように
もつれあい舞い込んできて
子どもたち

おとこのこ
「 あのね、あのね 」
おんなのこ
「 ゆきー、ゆきー 」
おとこのこ
「 そうだよ、あのね 」
おんなのこ
「 ゆきー、サンセイチくらい、
 こんなおおきな、ゆきー 」

そんなにおおきな、
そうか、
そうだ、

純粋な目
くもりない瞳に
ゆきもふくらむ
ゆめにひらかれひろがる
こころに
かがやきまぶしく
ふくらんでくれる

もうサンミリにもぼくには
なってくれないけれど
ゆき

若かったあの日の母の
まっ白な微笑み越しに
乳母車からみあげた
生まれて初めての
ゆき

サンメートルよりも
もっとずっとおおきく
なってくれた
優しい
ゆき

思い出したよ



おんなのこおとこのこ
ゆきもきみの目
ゆめが
好き

きらきらしてる




*読み 乳母車: うばぐるま。ベビーカー。



「 ゆめ ゆ き 」( 了 )

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