高畑耕治の詩


偽らずに



けして近づけないその人の
痛みと苦しみをこそ思うべき

みぢかな人の
悲しみの闇を思うべき

悪を許してしまう
人と群れを許さず
ふさわしい場所に
とどめるべき

べき
じゃなく

そうしたいと
のぞみ
することで

いまある
痛みに苦しみ
悲しみつつ

それでもこれからをも
すてずに

たいせつだと思うことのために、たいせつな人のために、
たいせつな人たちと生きものたちとよりよい時間を生きられるように。

同時に、
それぞれの個人が理不尽に犠牲にされることも選択の機会を奪われることも望まないと。
思いを偽らずに。





「 偽らずに 」( 了 )

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