雪だるまの気持ち
またたく夜
寒くだるく危うく灰の世の夕闇に
くずれしずみうずもれかけても
真夜中
公園に校庭に空地に
手のひらで結ばれ生まれた淡雪の
小さないのち
うずくまる子ねこのように
子だるまたち
息してる
朝のひかり
きてくれたなら
真っ白なまぶしさのまま
子どもたちの瞳と
目覚め
ときめきあい
まだいまは
夜
生まれくる予感にみちてみぞれ混じりの
雪の流れ星
ふりやまない
こんなに汚れた地にもこころにも
おとずれてくれる
聖なる星の涙
やわらかな
産声の羽
やさしい
祝祭の
夜
こだま
校庭で
子どもとわんこ話していたんだ
わるくないよ
雪
好きだよ大切だよ
こだまのこだま
ひとよりあたたかいよ
雪