高畑耕治の詩


はだかんぼのひな



みちばたの大掃除
排水管がつまってないかと
かきだしたらなんだかごっそり
綿くずでてきたよ
灰色ふんわり
くるまれうすもも
うごいているよ
どうしてこんなところに

おやどり小鳥
もぐりこんだのだろうか
雨どいから卵
流されたのだろうか

まだ目もあかずひよわな
ひな
身を寄せあい

孵った場所に返したよ
ひっそり隠れ
穴のなか
息してる
おやどり小鳥
帰っておいで
待つばかりのえさ
たべられるだろうか

かみさまもりんねも
どうしてこんなにいつもざんこく

たべられませんように
さえずることができますように
羽ばたけますように

羽毛もまだ生えない
はだかんぼの
ひな





「 はだかんぼのひな 」( 了 )

TOPページへ

純心花
目次へ

サイトマップへ

© 2010 Kouji Takabatake All rights reserved.
inserted by FC2 system