高畑耕治の詩


やまふじ



しどけなくしだれ
野でも山でもない
やぶのみどりに

どうしてうす紫
美しく咲くのか

やまふじは
なつかしい
愛するひとのいろ

息苦しい日々
喧騒と雑踏の
闇の都市にも

淡く静かな
微風の微笑み
やまふじの
あなた愛しく
ゆれているのか




*ふりがな 愛しく: かなしく



「 やまふじ 」( 了 )

TOPページへ

純心花
目次へ

サイトマップへ

© 2010 Kouji Takabatake All rights reserved.
inserted by FC2 system