疲労のまま横たわる土管
重くだらけた空っぽの棺
耳たぶのおくf字孔へ
しらべふりそそぎ
うすっぺらな膜の鼓そっと
こすりくすぐれば
のうみそは
銀河
くびれたネック
くぐりぬけたむこう
なんにもない虚しさの
暗がり空洞の筐体すら
愛しい楽器
夢幻の
宇宙音楽の
旅
かってに奏ではじめ
響きやまない
しらべ流れ星
むやみにふりしきり
ひっそり
ひとり音楽祭
きしんでもいたんでもこわれてもまだ
こころ楽器なることにだけ
救われる夜もありました
なんにもなくても
なんにもみえない
あさもひるもよるも
音楽ばかりは流れ星でした