高畑耕治の詩


海、宇宙色



太陽は水平線を慕い吸い寄せられ
のぞむままに落ちてゆく

海の波の素顔の
銀弾けるまばゆい輝きも
金なめらかなきらめきに

やがてしめやかなぬくもりを
ももいろにほっと灯したら
海も空も
宇宙色にありのまま
溶けこめるだろう

かえりたい


オレンジゆらぐ
夕陽
潮風に乗りよこぎる
ゆりかもめ

闇も光も混ぜあわされて
宇宙色

ぽつり一番星
愛するひと


もうどこにも

かえりたくない




* ルビ 宇宙色: うちゅういろ



「 海、宇宙色 」( 了 )

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