高畑耕治の詩


みにくいウグイスの子



流麗なソプラノ
ウグイスと
混声コーラス
ちょっぴりさびしげ
ホトトギス

海渡らないウグイスの巣に
そっくりな卵のまま
預けられ
アンデルセンの
「 みにくいアヒルの子 」のよう

生みの母しらず
ずっとぼっち
さびしくないの?
孤独の海
渡り強くなるの?
独特の声でだから
泣いているの?
お母さん探しているの?
兄妹ウグイス呼んでいるの?

不思議な混声合唱
こころもよう
ウグイスと
初夏あおい空に

黄昏には
ときおり独唱
かなしげな
「 みにくいウグイスの子 」
美しくうたいたいうたえない
へんてこりんなリズム
きみのうたが好きぼくも
ホトトギス





「 みにくいウグイスの子 」( 了 )

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