高畑耕治の詩


どんぐりのうた



踏みしめ歩めばひとり
枯れ葉の音ばかり

 ( 山頭火といる
  放哉といる )

ころころころがり
土に親しい
どんぐりであろう
わたしも

木の実であるまま
種をこころに

芽吹けなくても
枯れ葉と帰ろう
やがて

なつかしい
土に




* ルビ 木の実: このみ。


* 注 山頭火: 種田山頭火( たねださんとうか ) 、放浪の旅に生きた自由律俳句の俳人。
    放哉: 尾崎放哉( おざきほうさい ) 、自由律俳句の俳人。「せきをしてもひとり」など、心に響く句。
    二人を私は敬愛しています。



「 どんぐりのうた 」( 了 )

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