さようならしました。
さようならして泣いていたら、どうしてだろ、
わたし、感じたんです。
すみれは、いまわたしだって。
境界線は、死と生を隔てる壁じゃなくて、道。
くねくね道を、向こうに倒れ込みそうになりながら、
よろめき歩いていくのが人間なんだって。
境界線はきっと、一方通行の行き止まりじゃない、
メビウスの輪。
死と生の交わりあえる、
おさんぽ道なんだって。
わたしいまも、サツマイモさんと、すみれさんと、
生きてるって。
わたしも赤紫のサツマイモの、
うすむらさきのすみれの、
ハート宿してるんだって。
だから、つらくても、
愛しみ香らせて、わたし、
生きるんだ。