高畑耕治の詩


空の海に




争いあおる声高な怒号とびかうときにも
ひと想うひと 愛しあうひといると
この星 みつめてくれてるんだね
三日月さん

 ( 生活することはたぶん )

死んでしまった大好きなひとと
なに話していたの? いまはむかし
三日月さん

 ( 汚濁にまみれることだけど まみれながらも )

疲れた 悲しいと どれぼど投げあげられても
沈まず 夜の空の海に
ゆるらん
浮かんでいてね いつまでも
三日月さん

 ( うつくしいものをおもうこころだけは )

あなたからしたたりおちるなみだのなみまをあなたへとすいあげられる日がいつか
きますように
三日月さん

 ( こころだけはまみれさせず )

はなれた地で
想いあうこころむすんでくださいあなたのひかりで
三日月さん

( 息してるから )

生きていて


空の海に



  こだま


三日月あなたにねそべりたい





「 空の海に 」( 了 )

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