お空はまっ白
おおきな 白鳥の
羽根に覆われ
羽ばたきの音色
あまりに静か
舞い降りる 羽毛の
瞬き
鼓動まだ きこえる ね
ふたり 凍えて死ぬの?
お願い 眠らないで
まどろみの瞳
頬に
項に
産毛 ひかり
あわゆきのむねの
ふくらみ
頬ばると あまい
まぶた閉じ
羽毛に埋もれてゆきだるま
交わりの果てに溶けだされあなたと
ゆきと花と小鳥と
死んでいったひと
死にゆくひとと
白く白く
染まりゆけたら
悲しいクリスマス
( ゆき )
悲しいお正月
( ゆめになれ )
悲しい毎日
笑顔うばわれても子ども
( ゆきが好き だから )
かじかむ痛みにも
( ささやいて )
かがやいて
ゆき す きゆ き
ゆ きす き ゆき
ゆき き み すき
ゆき ゆ め ゆ き
ゆき ゆ め す き
吐く息 白く
無数の 無念の
涙のしずくさえふんわり
しんしん
なつかしい
微笑みでした
子どもの瞳に ほら
ときめきの流れ星
ゆき野原に
天の川
瞬きます
ふくらむゆめ
田んぼにも畑にも
こんもり
木々にも
ほんわり
白鳥ですか?
つぼみですか?
冬眠まなこの
季節くすぐり
しくしく
ひかる
ゆきでした
愛しいです
と
しとしと
歌ってゆきました