高畑耕治の詩


水滴花




葉も花も枯れ落ちてない
星も陽射しも降りそそがない
かじかむばかりの桜並木
真冬の真昼
冷たい小雨

枯れ枝に
ふいの、贈り物

夜の街並みの
イルミネーション
きらめきより
澄みきり

こまやかに
やわらかに
つぶらに
まぶしい

光 光 光 たたえて
 滴 滴 滴 の
  花 花
 花 花
  花
   飾り



誘われて、どの空からか
まるい目
メジロも舞いおりて

 生まれてくる
  花 花
 花 花
  花 の


すこしだけ
 はやく
香らせ、小鳥
  きみ
 きみどり の




※読み 水滴花: すいてきか



「 水滴花 」( 了 )

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