高畑耕治の詩


夕空




坂道を抱っこされ
登ってゆきおんなの子
お父さんの山脈の稜線の肩に
優しい太陽まるい顔をのせて

つかむ手袋でひろい背中を
暖めてあげながら

みつめているよ
とおい地平線
染めあげられ
夕空オレンジ

瞳つぶらに
映して

大きくなって
ふたり恋人とみつめる その日にも
ひとりきり泣いてしまいみつめることもあるだろう その日にも

この日の
美しい
夕陽

きっと灯りつづける





「 夕空 」( 了 )

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