高畑耕治の詩


ぴあの雪




ぴあの音さえ凍えるばかりの
しずかなしずかな
真冬の深夜の
しらべには

ふりしきる
塵さえ
真白に
なりました

真赤真黒の
穢土
叫喚も

ふりしきる
星の雪
雪の星

真白
真綿の
えいえんに

その夜ばかりは
殺しあいの
闇も止み

ねいきしずかに
やすらいました

なにもかももう
ぴあのいろ




※読み ぴあの音: ぴあのおん。真白: ましろ。
真赤真黒: まあかまくろ。その夜: そのよ。



「 ぴあの雪 」( 了 )

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