老いおとろえ
幼ごにかえってゆくあなた
生まれ歩みはじめたばかりの
幼ごばかりは
可愛くてならなくて
たちどまり
微笑み
みつめ
励まし
あい
かたこと
愛し生きようとしてきた
きもちそっと
贈って
贈らずにはいられなくて
ゆきすぎ
ふりかえり
少女の無垢に
幼ごの無言にかえり
澄みとおってゆき
眼をとじやがて
生まれるまえにまでかえるとき
あなたの目にうつる夕日の
微光
この世の最期のさよならの
微香が
どうか
かぐわしい
美
せめて
優しい
悲でありますように
けして
いとわしくなげかわしい
苦とはなりませんように