高畑耕治の詩







痛すぎるのを耐えて生き産んで
くださった人に、尽くすのが

たとえ悩み悲しみ苦しみの

のろわずにいられないときでさえ
母は
死んでも、いつまでも
どうしようもなく
悲しく


生きてて、いいことあんまり
なんにもなかった、なら
母だけは
嘆いてくださる

この
紅葉
さようなら
まで
さようなら
のあとも
母は
黄葉

虹色
無限音階
愛しく




※読み 紅葉:こうよう。黄葉: もみじ。
    愛しく: かなしく。



「 母 」( 了 )

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