高畑耕治の詩


銀河もよう、樹木の




人も樹木
こころは年輪

幼年
10代
20代
樹皮に
笑み

刻み

枯れ朽ち倒れ砕け
果てるまで
消えずひりひり
秘め

ほんの少しおおきな
ホウタイの輪
かさね巻き

痛みの輪、忘れられず
うちから、傷められ
生きる
こころは樹液吸いあげる
かなしい樹木

葉むらは雨を滴をやどし優しく
風とささやき
光と影の息づかいを
星飾り、月飾りの短冊を
枝えだに結び

小鳥たち
子どもたちに、そっと
手渡す

年輪
銀河もように、
渦巻き
果てるまで、
痛く美しく
輝きますように、と





「 銀河もよう、樹木の 」( 了 )

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