山川草木、森羅万象、美しく
喜怒哀楽。あらわしているように。
人なりに、
あらわさずにいられず
あらわし、
伝えあわずにいられず
伝えあい。
わからないどこへともなく
さまよい、
消えてゆく、いまこの
ありのままの限られたときに。
できうるなら
花の姿と咲き、
さようなら
わたしはサカナ
わたしはブタ
わたしはニンジン
わたしはイモ
わたしはおコメ
わたしに
なってくださり、いまも
わたしそのもの
の
サカナブタニンジンイモおコメ
じゃないわたしなんて
どこにいるのやら
有より無に
悲から美に
光り、
散り
サカナブタニンジンイモおコメの
わたし歌う
わたしは花
わたしは星
あなたは花
あなたは星
なら、
わたしはシアワセ。
なのに
疲れにひきずり落とすばかりの
くたびれきった老いの悟りまがいの
嘘いつわりの繰り言
なんかじゃなく
あのおんなのこ
あのあかんぼの
笑みに
こだましよう
遥か山の
あなたに
花
かなたに
星
ニンゲンよりニンジン
ニンジンからニンゲンの
あなたにかなしい
朝焼け
やがて
うすらぎやわらぎ
無色透明の
旋律の
虹
闇と光のきわまりの
果て
無音無限の
楽音へ
いつか
かかりますように