けれども星の片隅
かぎられた悲しみの土地で
いつのときにも菜の花
花びらのくちびる
ふるわせる
浮かべる
滴に
黄
咲くことの絶えた
まぼろしの種
あなたと
会えた
今の
喜
死はひとりひとりの
悲
菜の花のひとり愛し
菜の花のひとりの死に
痛み
閉ざした
悲しみやわらかな
ひだ
ひとりの蝶の
羽根の花
悼みの
黄
ふたりまぶしく似て
いちめん
菜の花の羽根の
黄
いちめん
蝶の花の
火
消え去りゆく日の
風と光と悲の
記憶
永遠の額縁に
ゆらめく
無限色
静止
画
死と詩
香り
響き
斜光きつく
黄
喜 悲
祈
いのち一枚の絵に
美