陽を浴びて陽射しに向かい歩いていてふと
足もとの影に気づき
振り返ると
歩いてきたのは
闇でしかなかった
暗闇のなか暗闇に向かい歩くしかなくてふと
うつむくと足もとに
影はない
振り返ると
歩いてきた軌跡
闇とは呼べない
いちどかぎりの奇跡
涙混じりの光粒
まばゆい悲しみの
連なりだと
そのように歩みたい
そのようにしか歩けない
そのように歩み
立ち止まり
振り返りまた
暗闇を歩みたい
苦しみはやがて
発酵し
この
悲しみもいつか
発光する