悲しく
やるせない
選択
秋の長雨の晴れ間の
洗濯日和に
ほかのひと
ほかのいのちまで
救える主として
生みおとされた
のではなく
わたしとおんなじ
なのに
なのになんだか
悲しすぎたのか
あのこは
優しい秋の
陽射しの
空に
呼び招かれ
てるてる坊主
苦しく
くびれ
季節ちがいの
風鈴
泣き鳴らし
あのこばかりを
救おうと
するしか
なかった
の
?
救えた
と
祈る
しかない
もう
あのこは
悲しくなんかない
と
長雨の
つかのまの
晴れ間
召されず
悲しすぎて
わたしは
あのこの
無念に
無数の無名の
草むらの虫の
鈴なりの
美しい
音と
虚しい
わたしの
せめてもの
れくいえむ
を