高畑耕治の詩


空のしぶき



 ぬけがら


木立つつむもや
悲愁の雨傘を胸に
たたずむ

カタツムリのいない紫陽花の
茎にすがる
空蝉

残響する
いのち

無辺無限へ無音の音楽
飛翔する



 雨ニモ


空を破れば


雨ニモマケズ
なきしぐれ
セミ



 目覚め


セミの通奏低音
旋律の初夏に


戦慄し、
息する



 


青空セミの夏しぶき




*ふりがな 空の: そらの。空蝉: うつせみ。空を: からを。
*引用 雨ニモマケズ 宮澤賢治



「 空のしぶき 」( 了 )

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