高畑耕治の詩


人も心を



月の瞳さやかに子猫おまえの声
夜道夜空に澄みきりわたる

地球くるんとまわるたび
野の
街かどの
道ばたの
枝えだの
花たちの
色彩パレット
新しく鮮やかに
絵の具
描かれてゆく
こんなにまぶしい
ときめきの恋の
芽吹きの季節に

( 世襲資産家世継ぎだろうと
 名門大学エリートコース
 官邸官庁トップの肩書きだろうと
 喚問の吹溜りになおしがみつきあがく
 自称責任者たちは腐った臭い生ゴミの
 成れの果ての汚物より情けなく惨めに
 蔑まれてしまい憐れ自業自得

 たとえ授かったものが
 人としての生であっても
 どこまで
 愚かにも
 低劣にも
 鈍感にも
 厚かましくも
 品位の
 知性の
 善意思いやりの
 責任感の
 恥の
 罪の意識の
 ひとかけらも
 見つけられない
 好戦
 傲慢
 政治家先生動物の森の
 横暴な群獣が棲息しうるか
 学ばせてくれた
 無惨な逆行の
 数年間でした )

ここは
人が生きている街
人が生きていくところ

ここは
子猫と子犬の
生きている地
小鳥たち
子どもたちの
羽ばたく
かなかなも
こおろぎも
いのち
星空に
響かせる地

草花も木々も
赤んぼもまりもも
ひそやかな寝息に
やすらう星
地平線水平線のまるいまぶた
くすぐり染めひろがる
曙光に
瞳ひらく星

人も心を

またいま
もういちど
ここに





「 人も心を 」( 了 )

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