高畑耕治の詩


子さぎ憧憬



 彼方


彼方から流れてくる朝の光の水面に

子さぎ
親さぎ
富士
あおぞら



 雪の月


溶けかけて朝ぞら淡く半月の残雪



 鳥の舟


小舟のように鴨のように川面に浮かんでみえたのは
短い脚のせいでした

つまずきつんのめりばたつき笑われても
だいじょうぶ子さぎ
きみはとべる




*ふりがな 憧憬: しょうけい。水面: みなも。



「 子さぎ憧憬 」( 了 )

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