高畑耕治の詩


イヴの月



イヴもあの日きっとあなたのように目を伏せて

神さまのお話に従うしかなくて
無垢な生の歓びの園を追われて

聖誕祭の前夜
ツリーのゆびさす
冬空に

まぶたまつげとじても
涙あふれうるる
あわくたわんで
ゆるく
三日月お月さま

こぼれてしずく
お星さまに
闇世のかがやきに
なりますように




*ふりがな 園: その。闇世: やみよ。
*参照 イヴ: 旧約聖書「 創世記 」人類最初の女性、エヴァ。
    聖誕祭の前夜: クリスマス・イヴ。



「 イヴの月 」( 了 )

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