高畑耕治の詩


うつつ云云



うつつを抜かす

へんてこりんなこの
ことば
すき

ゆめかうつつか
まぼろしか
うつくしいもの
もとめさまよい

うつうつと
うつつまみれに
いつしかうつつ
突き抜ける

 原子力潜水艦
 戦闘爆撃機
 原子力発電所
 悪徳政治商人
 癌細胞
 ウイルス
 傲慢
 うぬぼれ
 過多
 ひとらしさ
 こころ
 過少

むすぼれて
ひろげれば


つぐんで
ひらけば


うつろな
うつつ
抜かし
越えて

こころばかりは
うた

咲け
香れ
うつむいて
空へ
彼方へ




*ふりがな 云云: うんぬん



「 うつつ云云 」( 了 )

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