高畑耕治の詩


ゆめの



くよくよくよくよおもい悩むばかりのわたしは
ゆめをみましたゆめのなかで

この世は苦だ苦だ苦だ苦だと
イエスも仏陀もくりかえしくりかえし諭されるので

この世を苦に苦に苦に苦におもわずにいられないわたしは
苦しくとも救われたいゆめから目覚めたいと

しくしくしくしく泣いてばかりおりました
ぼろぼろのみっともないわたしからさえ

しずくばかりはしずかに
ぽろぽろほろほろ
ちいさなまあるいお月さまをいくつもいくつも宿して

ちっぽけなわたしの苦しみをさへ見捨てず
ゆめのあなたへと
いざなってくださるのでした





「 ゆめの 」( 了 )

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