秋空どんぐりと
ころんとしていたい
まんじゅしゃげ朱色
なぜ悲し
彼岸花あかあか
なぜ悲し
好きなのに
秋
なぜ悲し
あなたの真っ青な夏空の
青春も恋の季節ももう
終わりましたと
そよ風だけは隠さず
教えてくれました
さらされ肌さむくさみしくひとり
秋
明るい午後の日射しも
なにやら黄昏セピアいろ
アルバムに思い出
閉じなさいと
ふるぼけた追憶の写真に
ありのままなりなさい
季節うけいれなさいと
そよ風に
そっと促され
こころの葉かさこそ
枯れながらなつかしいろの
ひかり
秋の
祈りに世界
染まれ
秋のせせらぎ虫の音に
天の川の波間さまよう