白砂のうえ仰向け セミがいたよ 降りしきるせみしぐれ浴びまだ 羽根ふるわせていたよ 鳴いて いようと していたよ 声 響かない 夏空白い雲にまでもう 届かない 激しい夕立に打たれ 息絶え 粉ごな砂粒にやがて 混じり消えても 愛しあった輝きの 記憶 雨音に聞こえた気がしたよ 雨粒に奏でられていたよ 最期まで鳴きつくしきみ 愛しくて セミ
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